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ダンシング・イン・ザ・レイン 2005年06月03日(金)

何かとめまぐるしい仕事の一日だった。
仕事をきっちり21:00に終え、会社を出てすぐにチビ達の家に電話した。
「もしもし?」と沙耶の声。
ちゃんと日付・時刻指定で届くように手配した花もたまごっちも結局明日の午前中の再配達になったそうだ。
どことなく元気がなくぎこちない沙耶との会話。
丁度帰宅した「ママ」に電話を代わって貰った。

そういえば去年もそうだったなー、と聞いて思い出したが、チビ達の地元では6/3に「子供みこし」という祭りがあるために外出していたらしく、宅配便が来る時間までに帰宅できなかったそうだ。
元気がなく聞こえた沙耶の声は、単に祭りで疲れていただけなのか、プレゼントを受け取りそびれたせいなのか、結局解らなかった。

それにしても、ママはこんな時間まで仕事をしているんだ。
頑張ってるんだな。
健康で居て欲しいと、口には出さなかったが、心から願った。

電話の途中で悠里にも代わってもらった。
悠里の誕生日の時に、沙耶にもぬいぐるみのプレゼントを一匹渡したから、その代わり沙耶の誕生日の時にもプレゼントが欲しいというリクエストに応えて、悠里の分もたまごっちを手配していた。
携帯カイツーたまごっちは超人気らしく、悠里のクラスでは持ってない子がたった2人だけだそうな。
さぞかし欲しかっただろうな。

そしてまた沙耶に代わった。
(自分)「またFAXとか送ってね。」
(沙耶)「うん。」
(自分)「楽しみに待ってるからね。」
(沙耶)「うん。お手紙書くね。」
(自分)「本当?嬉しいな。待ってるよ。」
(沙耶)「うん。」
(自分)「じゃあ、もう電話切るね。」
(沙耶)「うん、バイバイ。」
(自分)「それじゃあまたね。」
(自分)「・・・・・」
(沙耶)「あれ?」
(沙耶)「どうして電話切らないの?」
(自分)「・・・」
(自分)「じゃ、本当に切るよ?おやすみ!」
(沙耶)「うん、じゃーねー。」

電話を終え、カッパを着込む。
冷たく湿ったヘルメットをかぶり、夜の甲州街道をひた走った。
ヘルメットのシールドの水滴で車のテールランプや対向車線のライトが乱反射する。
雨だと言うのに120キロで車線を渡り歩いた。
ダンシング・イン・ザ・レイン。
幻想的でありながら、全神経を張り詰めて鉄の馬と一体化する不思議な時間。

先に電話を切らなかった沙耶の優しさを噛み締めて走った。

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